幸せな結婚生活を送るために
愛と好きの違い
結婚生活という人生の本番をよりよく過ごすためには、まず「愛」とは何かについて正しく知っておく必要があります。
統一原理では、「愛とは与えることである」と定義しています。それは何かしらの見返りや成果を得るための投資などではなく、ただ「惜しみなく」与え、また「与えて忘れる」、完全に「利他的」な思いや行為のことです。
この「愛」と似ているようで本質的に違うのが、「好き」という感情です。「好き」は「私」が基準になっています。「私」が好きか嫌いか、満足しているか否か、そこに心のベクトルが向いているのです。相手を「好き」になる動機は、自分自身の喜びであり満足のためなのです。
しかし、「愛」は違います。「愛」が基準としているのは「相手」の喜びであり、幸せなのです。
そもそも、愛には損害がありません。なぜなら、与えれば与えるほど、自らが満たされ豊かになるからです。また、愛には犠牲も存在しません。なぜなら、たとえ自らを犠牲にしたとしても、相手のために生きること自体が喜びであるからです。
もし、あなたが誰かを愛したことを後悔するようなことがあれば、それは「愛」などではなく、単なる「好き」という感情であり、相手のためではなく自分自身に動機があったということになります。
幸せな結婚生活を送るためには、この「愛」と「好き」の違いをよく理解し、相手を「好き」な段階を早く卒業して、「愛する」段階に行かなければなりません。
そうではなくいつまでも自分にベクトルを向け続け、それを「愛」だと思っていると、その「愛」はやがて利己的なものへと変質していくでしょう。そして相手にその「愛」に対する代価を要求するようになり、それが得られないと不満や嫉妬心を覚え、自分と相手を拘束するようになるのです。