夫婦関係が難しくなる理由

夫婦関係がこれほど難しくなってしまう理由とは何か?
当然のことですが、恋愛と結婚はまるでその本質が違います。

 

結婚から数年後、二人の様相は大きく変化します。
お互いに将来を誓い合い、期待に胸を膨らませて結婚生活に入ります。
新婚生活もまずまず順調、1年後には待望の子供が生まれ、いよいよこれから…
という時に問題が起こるのです。

 

実は、「恋人たちが付き合い始めてからの恋愛感情はどのぐらい続くのか?」
というニューヨーク大学の研究チームによる興味深い研究結果があります。
その研究チームによれば、「恋愛感情の平均寿命は2年未満だ」というのです。

 

もし、恋愛感情が2年足らずで終わってしまうというなら、
結婚生活は、お互いの努力なくしては絶対に維持できないということは明白です。

 

ある日突然、相手のあばたが見え、さらに相手の行動パターンが気になり、
それまで魅力的だと思えた一つひとつが、苛立ちに変わり始めます。
現実にぶつかり、最初に思い描いたものではなかった、と気が付くのです。

 

もちろん、離婚の原因に「性格が合わない」などの要素が強いのも事実でしょう。
しかしながら、性格が合わないとはいえ、
交際中にも相手のそのような面をお互いに見てきたはずなのです。

 

それでは、結婚すると二人の関係がどのように変わってしまうのでしょうか?

 

実は、恋愛中と結婚後では、二人の「立ち位置」ががらりと変化します。
交際中は、じっとお互いを観察している期間であり、
お互いの人生を共有できるかどうかを値踏みする期間と言えます。

 

「この人は自分に価値を与えてくれるのかしら?」と見定めると同時に、
自分の欠点や悪いところは無意識に隠そうとします。

 

ところが、結婚後に態勢が一変します。
籍を入れた途端、二人は横並びになり、二人三脚で「ヨーイ、ドン!」と
人生というレースのスタートを切ることになるのです。

 

二人の足は「赤い糸」で縛られ、もう離れることはできません。
とにかく、恥も外聞もなく、必死で走り続けなければならないのです。
伴侶の足が遅かったり、どちらかの足がもつれたりしたら、
お互いの歩調を合わせる努力をしないと走れません。

 

子供が生まれた後は、背中に子供をおぶって走るので、さらに負担も大きくなり、
この重荷にも耐えていかなくてはなりません。

 

しばらく走る内に、大声を出してケンカをする夫婦が現れます。
「(相手の)ペースが違う!」と主張するのです。
相手の走り方にケチをつけたり、もつれて転倒したりで、目もあてられません。
大声で怒鳴ったりしたら、もう大変です。

 

ところで、仲良く歩調を合わせて走るカップルは、息がピッタリです。
レース中に相手の走り方のクセや、ペースをしっかりとつかんで走るので、
まるでゲーム感覚のように、快調に楽しんで走ることができるのです。

 

つまり結婚生活とは、同じ方向に向かって走り続けるレース。
結婚とはちょうど、こんなイメージなのです。

 

さらに、結婚を成功させるためには、もっと重要な要素があります。
それは「お互いの価値観の共有」です。
価値観を共有することで、夫婦はあらゆる困難を乗り越えることができ、
揺るぎない関係になれるのです。

 

次回は、夫婦の価値観の共有について、具体的にどういうことなのか、
また、どうしてそれが大事なのかお話したいと思います。

小川陽子

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