家族の絆の大切さ

宇宙は調和することで成り立っていると、前回お話しました。
夫婦、親子もまったく同じです。

 

家族がお互いに思いやり、愛し合い、信頼し合い、尊敬し合うこと。
家族がひとつになっている姿。これに勝る“宝物”はないと思います。
家族なくして、私たちは本当の幸福を手に入れることはできません。

 

現代社会は、この理想から大きく外れてしまい、家庭が機能不全に陥っていると言えます。
このことが原因で起こる問題は、実に深刻なものです。
夫婦、親子間における虐待や殺人をはじめ、いじめや自殺など、
目を覆いたくなるような事件が毎日のように起こっています。

 

実際に家族の調和が崩れるとどうなってしまうのでしょうか?
まず、お互いに激しい反発を感じて、攻撃的になるでしょう。
あるいは、お互いに本音を隠して、「仮面夫婦」として生きていこうとします。
浮気などがあれば、家庭はすぐさま深い悩みの場と化してしまうでしょう。
問題のある家庭は、そこが不安や怒り、憎悪の温床になってしまうのです。

 

そのような家庭で生活する子どもは、非常に不安定で危険な精神状態に置かれることになります。
「リストカット」と呼ばれる自傷行為や拒食症などの摂食障害、うつ病なども、
この「家族関係の崩壊に対する怒り」が引き金となって起こってしまうのです。
現代の若者が「キレやすい」と言われる原因もここにあります。

 

もちろん、社会環境や教育現場にも、その要因はあります。
しかし、家庭環境が健全であれば、子供の心は安定し、
いじめや自殺に走る心配は少なくなります。
子供たちには、たくましく生きていける能力が備わっていて、
大人とは比較にならない可能性を持っています。

 

夫婦仲が円満であることは、きれいな水と空気に恵まれているようなものです。
水が汚れていたり、空気がよどんでいるような環境では、当然、生命力も低下します。

 

親の「言う通り」ではなく、親の「する通り」にするのが子供です。
また、親が互いに愛し合い、信頼し合う姿は、
そのまま子供が描く“未来の家庭像”となっていきます。
良いことであれ悪いことであれ、子供は自然に親の行動を見て真似るようになるのです。

 

幸せな家庭を手に入れることは、最高の人生を得ることに繋がります。
人生はたった一度です。
生涯をかけて追求しなくてはならないものが、実は“理想の家庭”なのです。

 

家庭は、社会を形成する最小単位、身体の細胞のようなものと例えることができます。
もし、多くの家庭が健全ならば、放っておいても、社会は健全なものになるでしょう。
政治や教育の改革を叫ぶことも必要ですが、
理想の家庭を築くことが最優先でなければなりません。
いくら世界平和を叫んでも、家庭内で争いがある限り、本当の平和は訪れません。
家族みんなが笑顔になれるのは、夫婦円満であってこそです。

 

ところで、誰もが切実に家庭の幸せを求めているのに、
なぜ多くの夫婦の間に問題が起こるのでしょうか?
夫婦の関係がこれほど難しい理由とは何なのでしょうか?
これについては、次回お話したいと思います。

 

小川陽子

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