「おひとりさま」でも幸せですか?

多くの若者たちは、せっかくこの世に生を受けた以上、一度は「結婚」というものを経験してみたいと考えています。結婚は「するのが当然」から「そういうのもありかな?」のレベルまで、思いは様々でも、ちょっぴり寂しさを覚えたり、動物たちの幸せそうなカップルを見たり、街角で寄り添う男女の姿が目に飛び込んだとき、「結婚」という二文字が脳裏の片隅にフェードインしてくるのです。

 

そして、ふっと我に返り、その二文字を無理やり消しゴムでゴシゴシと消し去るかのように、結婚の負の影を思い浮かべるのです。自由が無い、諦め、日常の繰り返し、嫁姑、浮気、等々…。

 

そして、たどりつくのが「おひとりさま」の選択です。少し古いデータですが、平成17年2月の読売新聞の調査では、「結婚しなくても女性は幸福な人生を送れる」と答えた独身女性は73%に達しており、前回調査より10ポイントも増加しています。

 

ジェンダー論を専門とする社会学者、上野千鶴子さんは著書「『おひとりさまの老後』の本質」の中で、「離婚や死別でふたたびシングルになることを『シングルアゲイン』というが、『ずーっとシングル』も『シングルアゲイン』も、なってしまえば結果は同じ」と、結婚の価値を一蹴、「おかえりなさい、ようこそシングルライフへ」と、シングル最高!のメッセージを発信しています。

 

「一番大切なものは何ですか?」の問いに国民の半数近くは「家族」と答えていますが、家族の温もりを知る人たちには、「シングル最高!」の叫びも負け犬の遠吠えに聞こえているのかもしれません。

 

一方前述の調査では、「人は結婚したほうが良い」も増えており、おひとりさまの揺れる心が読み取れます。彼女たちの心を代弁すると、できたら結婚はしたいけど、いい男に出会えないなら、ひとりでも十分に幸福な人生を送れますので、余計なお世話はゴメンです、とは言っても、ちょっと不安かな…といったところでしょうか。

 

その不安、結構、当たっているかも…。

 

大迫君代(結婚コラムニスト)

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